軽快に操作できる高性能なポータブルナビ
三洋電機コンシューマエレクトロニクスが開発したポータブルカーナビゲーション「GORILLA(ゴリラ)」は、高性能な「GORILLA Engine」の搭載によって大きな進化を遂げた。その進化は、インダッシュ型(組み込み車載型)のハイエンドクラスのカーナビと比較しても、見劣りしない操作性に集約されるといっていいだろう。そして、その操作性の実現には、顧客の声を聞くという地道な活動の繰り返しも大きく寄与している。
GORILLAは、今後、どんな進化を遂げるのだろうか。三洋電機コンシューマエレクトロニクス 車載機器事業部商品企画統括部ポータブル企画部ポータブル企画課・主任技術員の入江利至さんは、「使いやすさを損なわない進化」を目指すと語る。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090409/145133/
説明書を見なくても操作できるように改良を重ねる
GORILLA Engineによって、一番進化したのは操作性ですか。
三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 車載機器事業部商品企画統括部ポータブル企画部ポータブル企画課の主任技術員、入江利至さん入江 検索性能や表示性能が上がれば、それは操作性の向上につながります。次の操作に移る場合にも、サクサクと表示されますし、ナビとワンセグの切り替えも素早くできる。ストレスのない操作性を実現しています。ただ、GORILLA Engineを搭載すれば、それだけで操作性が向上するというものではありません。
鳥取の三洋電機コンシューマエレクトロニクスの本社内には、コールセンターを配置しています。約30人のスタッフが365日無休で直接、お客様の声を聞き、それを次の製品の改良につなげる努力を繰り返しています。説明書を見ないで、操作方法を問い合わせてくるユーザーもいますが、「これも説明書に書いてありますよ」というのではなく、私たち自身が説明書を見なくても簡単に使えるぐらいの操作性を実現しなくてはならない課題があると捉え、改良に取り組んでいます。また、カー用品専門店などにも営業担当者が頻繁に出向いて数多くの意見を収集し、これも製品づくりに反映させています。
先頃、購買支援サイト「価格.com」が発表した「プロダクトアワード2008」で、「Mini GORILLA NV-SB360DT」がカー用品カテゴリーのプロダクト大賞を獲得しました。よりハイエンドに位置づけられる製品もあるなかで、PND(ポータブル・ナビゲーション・デバイス)であるMini GORILLAが、顧客満足度の観点から評価され、大賞をいただいたことに強い自信を持ちました。
三洋電機の研究開発本部と連携して開発
これまで次々と新しいモデルを出してきましたね。
入江 2008年秋にNV-SB360DTの上位モデルとして、5.2型液晶を搭載したNV-SB510DTを投入しました。狭額縁にして、4.5型液晶を搭載したNV-SB360DTとほぼ同じ大きさにしたこと、軽量化を実現するフレーム素材を採用して、重量を310gから275gへと削減したこと。これらによりポータブル性を発揮できるようになりました。
さらに、大きな画面で楽しみたいという人には、昨年秋に地デジのフルセグを視聴できる7型液晶を搭載したモデルを兄貴分として投入し、業界で唯一、メモリータイプで地デジ12セグを見られるようにしました。三洋電機コンシューマエレクトロニクスと三洋電機の研究開発本部が連携して開発した技術によって、ワンセグと地デジ12セグのチューナー自動切り替え機能を搭載し、12セグがしっかりと受信できるエリアでは高画質の12セグとし、そのエリアから外れたときは自動的にワンセグに切り替えるようにしています。2チューナー、2アンテナの合成ダイバーシティ方式のアンテナで、より安定した美しい映像を表現できます。
7型液晶を搭載した「NV-SD750FT」
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機能がたくさんあっても、使いにくいものではいけない
GORILLAにとって課題はなんでしょうか。
入江 とにかく触ってもらうことが必要だと考えています。まだまだ「オモチャ」だと思っている人が多い。そういう人こそ、GORILLAの操作性の高さを体感すると、驚くんです(笑)。多くの人に、体感してもらえる場を増やすことが課題だといえます。
GORILLA Engineの進化は、これからも続くのですか。
入江 まだGORILLA Engineには余力が残っています。まずは、それを活用することに取り組みます。イメージとしては、今はGORILLA Engineの6~7割ぐらいの機能しか使っていません。めいっぱい使えるだけ、機能を詰め込んでみたい。従来品は4GBのSSD(フラッシュメモリードライブ)を採用していますが、当社の独自技術、蓄積したノウハウを生かすことで、ハードディスク搭載のカーナビゲーションシステムに匹敵する検索情報量を実現しています。これも進化させたい。
ただ、機能がたくさんあっても、使いにくいものになってはいけない。また、一部のパフォーマンスが落ちるようなこともあってはならない。そのバランスに気を配りながら、機能強化を図っていきたいと思います。
4月8日には新製品として3機種を投入しましたね。
入江 新ブランドコンセプトとして「探すナビから、楽しむナビへ」を掲げ、とくに「探すナビ」の機能を強化しました。また、このブランドコンセプトの構築を機に、ロゴデサインも一新しました。Gorillaは新たなステージに入ったといえます。今後は、他社の動向を敏感に捉えながら、ビジネスを拡大していきたい。競合他社の製品の進化も激しいですから、それに負けない製品を投入していくつもりです。
4月8日に発表した新製品の「NV-SB530DT」。大容量の8GB SSDを採用し、目的地の探しやすさが向上。全国1157エリアで建物の型や道路幅の違いを詳細に表示した市外地図を収納している
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大河原克行
日経トレンディネットの「大河原克行のこれは“にゅーす”です」の連載をはじめ、月刊宝島(宝島社)、PCfan、WindowsMode(毎日コミュニケーションズ)などで連載および定期記事を執筆中。著書に、「ソニースピリットはよみがえるか」、「松下電器 変革への挑戦」、「作るキヤノンを支える売るキヤノン」、「ネット通販で年商100億円」、「パソコンウォーズ最前線」などがある。
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