GPSで変わる自転車ライフ ハンディーGPS編
本格派アウトドアハンディGPS「Colorado 300」を自転車につけて走る
いよいよ本格派ハンディGPSの登場である。Garminの「Colorado 300」。本職の専用機だけに価格も高いけれど、モノが違う。
http://ascii.jp/elem/000/000/194/194764/?mail
米Garmin社のColorado 300を自転車に装着して走るのだ
例えば、ケータイやiPhoneは衝撃や雨に弱い。防水ケータイを除くと、走行中に雨が降ってきたりしたらもうアウト。慌ててしまうしかない。でも自転車で走ってたら突然のにわか雨なんてよくあること。
その点、Garminのアウトドア用ハンディGPSは頑丈である。生活防水なので雨が降ってきても平気だ。
ケータイやiPhoneは原則として、ケータイの電波が届かないと地図表示できない。自転車で峠を越えようなんてときは不安だ。ハンディGPSなら地図はあらかじめ内蔵されているので、どこにいても現在地の地図を見られる。
電池の持ちもいい。ケータイやiPhoneはなんだかんだいって数時間の持ちだが、Colorado 300は単三型のアルカリ乾電池2本で10時間以上持つ。ニッケル水素充電池ならそれ以上だ。
カバーをスライドさせてあけると、単三型電池2本。アルカリ電池でもいいが、やはりエコ的観点からもニッケル水素充電池がオススメ
昼間はバックライトが不要な半透過型ディスプレーを使っているから、電池切れを心配する必要はほとんどない。夜の外出ではバックライトを点灯させる必要があり電池の消耗も激しくなるが、予備電池を1セット持って行けばまず問題はないだろう。
つまり、タフなのである。それはとってもありがたいことなのだ。
専用ハンディGPSでできること
Colorado 300はいろんな機能を持っているけれども、自転車と組み合わせて使うとなると、ポイントは4つ。
これが米Garmin社のCorolado 300だ。丸っこいボディと上部の「ロックン・ローラー」なるホイールがポイント。日本語版は「いいよねっと」が扱っている
1つ目はGPSログをとる機能。これはもう必須だ。これを持って走るだけで自動的にログを取り、終了すると軌跡として記録してくれる。
2つ目は地図表示機能。内蔵メモリやSDメモリにあらかじめ地図データをいれておけるので、どこにいてもその場の地図を表示してくれる。内蔵の地図データは20万分の1なので、別途別売りの詳細地図データを購入したい。海外の地図も含め、種類は豊富に用意されている。
トリップコンピュータの画面。距離、移動時間、移動平均速度、高度などが表示される。この画面の高度は……室内なので間違っているが、普通に屋外で使っているときはけっこう正確に出る 地図表示とナビ機能。目的地を表示したら、実行ボタンを押すとすぐルート探索が始まる
3つ目はナビ機能。目的地を示すと(住所などから選んでもいいし、地図上で選んでもいい)、そこまでのルートを探索して教えてくれる。PND(ポータブルナビゲーションデバイス)でもあるのだ。
4つ目はパソコンへのデータ転送。USBで接続すればストレージとしてマウントされるので、軌跡が記録されたGPXファイルを簡単にパソコンに転送できるし、GarminのGPSに対応したアプリなら直接アプリ上にインポートできる。
つまり、軌跡を記録する、現在地の地図を見る、目的地へのナビをする、という、三大機能が入ってるのである。高度計も内蔵しているので、峠越えなど、山岳コースが好き、って人にもいい。
Colorado 300を自転車に取り付けよう
こんな山道を走るときはハンディGPSがあるととても心強い
Colorado 300はアウトドア用ハンディGPSだけあって、自転車に装着するためのアクセサリーも数多く用意されている。
自転車用は、ブラケットをタイラップでハンドルバーにとりつけるだけのシンプルな「ハンドルバーマウントブラケット」と、本格的なRAMマウントセットがある。
今回はGarminの日本正規代理店である「いいよねっと」からColorado 300とマウントセットをお借りして試しているのだが、本体と一緒に届けられたのが、RAMマウント。
RAMマウントはColorado 300専用というわけではなく、自動車やバイクに各種機器を装着するためのユニバーサルなマウントシステムだ。
山の道を下る途中で。後ろに見えているのはわき水。旅人はここで水を補給するのである。わたしも空になったペットボトルにここで水を補給しました
自転車の場合、自転車のハンドルバーやステムなどに取り付ける「ベース」、GPSやiPhoneなどを取り付ける「ホルダ」があり、両者を「アーム」と「ボール付ダイヤ」が結びつけるというシステムになっている。
ベースとボール付ダイヤにはそれぞれ「ボール」がついており、アームを間に入れることで、機器の角度を自由に調整できる。ちょっと重いけど、かなり頑丈でしっかりしているのが特徴だ。
いいよねっとが提供するシステムはU字ボルトでハンドルバーに取り付けるトータル6300円のセット。
U字ボルトのベースでハンドルバーに固定。しっかり取り付けられるが、ハンドル以外では径が合わない事もある。その場合は他のパーツを使うべし 「ベース」と「ホルダー部」をつなぐ「アーム」。ボールジョイントでつながるので、角度を自由に固定できるのがうれしい そしてホルダーを取り付ける。ここにColorado 300をはめこめばOK
ちなみに、RAM マウントにはiPhone 3G用ホルダーもあるし、Uボルトよりシンプルなハンドルバーマウントやベルトクランプも選ぶことができる。実はiPhone 3Gを一番しっかり装着できるのはRAMマウントじゃないかと思う。
まあ前回(関連記事)、前々回(関連記事)紹介したようなシステムに比べると高価だけれども、その分タフなので、ホルダさえ複数用意すれば、必要に応じてハンディGPS、iPhone、カメラと取り替えて利用可能だ。
で、ハンドルバーに装着するとこんな感じになる。
横から見るとこんな感じになる。アームがあるので取り付け位置は高くなるが、その分見やすくていい
実のところ、凸凹道を走ってもびくともしなかった。これは安心だ。
地図を見ながら走ろう
アウトドア用に作られているだけあって、Colorado 300の操作はすごくシンプルでいい。基本的に上方にあるローラー部(名前は「ロックン・ローラー」だそうな)とその左右の下にあるボタンだけで操作OK。片手で操作である。
この円形が「ロックン・ローラー」。ドーナッツ状のローラーの中には円形の十字キーがあり、中央には実行ボタンがある
このローラーは十字キーにもなっているし、中央に実行キーがあるしで、iPodのクリックホイールみたいな感じで使える。もちろんローラーはメカニカルにちゃんと回るし、頑丈なので、グローブをつけたままの操作も問題ない。このローラーをぐるぐる回して表示する画面を選ぶのだ。
右上の「ショートカット」を押してローラーを回すとこのように項目を選べる
まず「トリップコンピュータ」にして、表示をリセット。距離や時間、速度などをリセットする。積算距離だけ残しておけばOK。
走り始める前にトリップコンピュータをリセット。これはある程度走ったところの画面です
GPS衛星の捕捉を確認したら、地図表示モードにしてスタートである。軌跡は自動的に記録されるのであとは気にしなくていい。
衛星の捕捉完了 地図表示にしてスタートしよう
地図はローラーを回すことで拡大縮小するので、ほどよい縮尺を選ぶこと。地図画面の下に2つまで他の情報を表示できる。例えば、現在時刻と現在の速度とかだ。
半透過型ディスプレーなので昼間はバックライトなしでも見えるが、ちょっと暗い。バックライトを付けたいときは電源ボタンを短押し。そしてローラーを回すとバックライトの明るさを調整できる。
上部にあるのが電源ボタン 電源ボタンを短押しすると(長押しすると電源が切れるので注意)、この電池残量やバックライト調節画面になる。バックライトは電池を大きく消耗するので注意
今回は、府中の森公園と府中郷土の森博物館へ、旧甲州街道をぐわーっと走ってデジカメの作例を撮りに行き、帰りは多摩川サイクリングロードをどどーっと走って戻ってみた。
Colorado 300とともに多摩川サイクリングロードを走るぞ、の図
ナビを使う
Colorado 300のナビはなかなか優秀なので使ってみない手はない。まず「設定」画面で、車両選択を「自転車」にすること。そうすればそれなりに自転車で走れる道を選んでくれる。
選択できる車両は自動車、デリバリーなどけっこう用途別に細かい。「回避」は有料道路や幹線道路を回避するかどうかの設定を行う
ナビの使い方は2つ。
ひとつは、地図を目的地までスクロールさせ、目的地が地図の中心に来たら「センターボタン」を押す。それだけで自動的にナビが開始される。これは便利でお手軽。
成城学園前で買い物をして帰ろう、と思って、そこの地図を表示。すると右下に「出発」という文字が出る。ここで実行ボタンを押すとすぐルート探索がはじまるのだ 紫色の線が探索されたルート。コレに沿って走ればOK 途中で寄り道してもこのようにすぐリルートしてくれる
走行中に道を間違えてもすぐリルートしてくれるのでよい。
もうひとつは住所やランドマークから目的地を検索する。これは「カーナビでの目的地検索」と同じような感覚で都道府県→市町村、という感じで選んでいけるし、最寄りのランドマークで探すこともできる。
目的地検索を選び、住所を指定したり、登録してあるポイントを選んだりすれば、そこへのルートを探してくれる。その辺はカーナビ感覚
走っていたら日が暮れてきた。この時期、日が短いのが難点。夕焼けがきれいだったのでColorado300のシルエットとともに撮影 府中へはこんな写真を撮りにいったのである
帰宅したら
帰宅したらUSBでパソコンとつなぎ、データを吸い上げるべし。
GPX形式で軌跡ログが残されているので、それを適当なアプリに読み込めばOKだ。ストレージとしてマウントできるので、特にドライバをインストールしなくてもすぐ使えるのがうれしい。
GPXをKMLに変換すればグーグルマップ上にインポートできる。
今回の走行をグーグルマップに貼り付けてみた。よく見ると、かなり正確にトレースしてあってえらい。さすが最新のハンディGPSである
ちょっと使っただけだけどすごく使いやすくて、反応がいい。現在地確認に便利だし、地図もきれいで見やすいし、ナビも探索が高速なので気持ちよく使える。
実はわたしが愛用しているGarminの「eTrex Vista C」は2005年の秋に購入したもの。丸3年になる。古いモデルなので、ナビ機能でルート計算させるとすごく時間かかるし、旧タイプのGPSユニットなので捕捉精度も高くないのだが、今回最新型を使ってびっくり。いやはや、まあ3年もたてば技術が進歩するのは頭ではわかっていても、すこぶる快適になってたのは驚きである。
eTrex Vista Cは通常の自転車散歩のみならず、折りたたみ自転車と一緒に京都の山を上るなどいろいろと一緒に旅をしてくれたヤツ。
2006年にsTrex Vista Cを持ってちょいと京都北部の峠越えをしたときのログ。標高400mの峠を2つほど越えてみた そのとき京見峠越え記念写真を撮影。ぶれてるのはご愛敬。eTrex Vista Cはこのようにシンプル そのときの自転車。これを折りたたんで新幹線に乗ったのである。小径の折りたたみ自転車だけどけっこう走ってくれる
こういうことをはじめると、ハンディGPSって楽しいのだ。
Colorado 300を使ってみて、ああ、そろそろ買い換え時だなあと、悩ましい次第。ああ、悩ましい。
鴨川ぞいをのんびり走りつつ撮った写真。京都っぽいかなと思って
ちなみに、Colorado 300は本体が標準小売価格12万6000円。アメリカで買えばもっと安いが、日本で売っているのは日本の地図に対応し、表示もフルに日本語化された「日本語版」だ。さらに日本詳細道路地図が1万9950円、自転車に装着するマウンターが安いもので2100円、RAMマウントだと6300円。
合計でけっこうな出費だ。自転車専用にはもったいないが、オートバイにも乗る人(バイク用ナビとしても使えます)、山や川が好きな人、トレッキングもする人、釣りをしに渓谷へ行く人、そんなアウトドアの趣味がもうひとつあるなら買っても損はあるまい。
もうちょっと安いところだと、eTrexシリーズの最新版「eTrex Vista HCx」が7万9800円。さらに高度計や電子コンパスを省いた廉価モデルが「eTrex Legend HCx」で、こちらは5万8800円とさらに安くなる。されに道路地図と自転車用のマウントが必要だが、まあそこそこの出費で済む。
いずれにせよ安い買い物ではないけれども、本格的にいろんなところを走り回りたいなら、あるいは泊まりがけの長距離ツーリングで知らない土地を走りたいなら、ひとつ持っておくとけっこう幸せになれるんじゃないかと思う。
平日の多摩川サイクリングロード(今は「たまリバー」と呼ぶらしい)は人も自転車も少ないので快適
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